粉瘤の手術

粉瘤の病理像の断面図です。袋の中に溜まっているのはアカ(角質)です。

粉瘤の病理像の断面図です。袋の中に溜まっているのはアカ(角質)です。

  • 粉瘤は皮膚の下に皮膚の袋ができ、その袋の中にアカ(角質)が貯まる良性の皮膚腫瘍です。
  • 脂肪のかたまり(塊)と誤解されている方が多いようです。
  • 主に中心部を丸く、くり抜く手術(へそ抜き法)を行います。
  • 開ける穴の大きさは、粉瘤の部位・大きさにより変わってきます(2~6mm)。
  • 手術当日から入浴できます。
  • 1~2週間程度で治癒します。

 

症例写真

額の粉瘤

手術前中心部に3mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

手術前
中心部に3mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

術後1週間。

術後1週間

頬の粉瘤

手術前直径15mmの粉瘤。中心部に2mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

手術前
直径15mmの粉瘤。中心部に2mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

術後1週間傷跡もほとんど目立ちません。

術後1週間

首の粉瘤

手術前2mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

手術前
2mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

術後1週間。

術後1週間

顔の粉瘤

手術前2.5mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

手術前
2.5mmの穴をあけて摘出(へそ抜き法)。

術後1年10ヶ月

術後1年10ヶ月

背中の粉瘤

①手術前背中に生じた直径3cm程の粉瘤です。中心部にヘソが確認できる。

①手術前
背中に生じた直径3cm程の粉瘤。
中心部にヘソが確認できる。

②手術中局所麻酔後、ヘソを中心に5mmの穴を切開。穴から内容物(アカ)が確認できる。

②手術中
局所麻酔後、ヘソを中心に5mmの穴を切開。
穴から内容物(アカ)が確認できる。

③手術直後内容物(アカ、袋)を丁寧に取り除く。

③手術直後
内容物(アカ、袋)を丁寧に取り除く。

トレパンメス 穴あけに使用したトレパンメス。

トレパンメス
穴あけに使用したトレパンメス。

耳の粉瘤

①手術前耳たぶに生じた8mmの粉瘤。くり抜き法だと皮膚がたるむため単純切除し縫合。

①手術前
耳たぶに生じた8mmの粉瘤。
くり抜き法だと皮膚がたるむため単純切除し縫合。

②手術中皮膚を紡錘形に切開し、粉瘤を摘出。

②手術中
皮膚を紡錘形に切開し、粉瘤を摘出。

③手術直後丁寧に皮膚を縫合し終了。

③手術直後
丁寧に皮膚を縫合し終了。

④手術後1週間1週間後に抜糸。

④手術後1週間
1週間後に抜糸。

 

手術料金(保険診療)

  • 3割負担の時の支払い額になります。
  • 露出部は頭・顔・首、肘から下、膝から下の部分です。
  • 下記料金以外にも初診料、再診料、処方料、薬剤料がかかります。
露出部
2cm未満
手術代4,980円+病理検査代3,070円
合計8,050円
露出部
2cm以上
手術代11,010円+病理検査代3,070円
合計14,080円
露出部以外
3cm未満
手術代3,840円+病理検査代3,070円
合計6,910円
露出部以外
3cm以上
手術代9,690円+病理検査代3,070円
合計12,760円


Q&A

Q. 手術は痛いですか?

A. 局所麻酔(歯の麻酔と同じもの)の時に痛みはありますが、手術中は痛みはありません。


Q. 手術後は痛いですか?

A. 当日、翌日ぐらいまで痛みが続きますが、我慢できる程度の痛みです。
痛みに対しては痛み止めの内服薬を処方いたします。


Q. 手術時間はどれくらいですか?

A. 麻酔をした後、麻酔がよく効くまで5~10分程お待ちいただきます。手術自体は5~10分で終了いたします。


Q. 糸で縫いますか?

A. 縫わない手術になります。縫わなくても傷は徐々に小さくなりほとんど目立たなくなります。


Q. 出血は続きませんか?

A. 出血が多少あってもその日のうちに止まりますので心配いりません。


Q. 手術後の処置は?

A. 当日から入浴していただきます。患部をシャワーでよく洗い流し、入浴後、軟膏を塗り、ガーゼで保護する処置を行ってもらいます。顔面、頭部の場合は、ガーゼ保護を行わないことも可能です。


Q. どれくらいで治りますか?

A. 1~2週間です。たいていの場合は1週間で治療終了となります。